【記憶】情動的な記憶とは?睡眠との関係までわかりやすく紹介

コラム

感情を伴う記憶は、より記憶されやすい」と聞いたことはありませんか?

筆者は、記憶に障害がある方のリハビリテーションを長年行ってきました。

記憶に関してはまだ解明されていない部分もありますが、日々研究がなされており、様々なことがわかってきています!

今回は、情動的な記憶とは何か、情動的な記憶と睡眠との関係をわかりやすく紹介します!

記憶は非常に興味深い分野です!

論文は少し難しくてわかりづらいので、わかりやすく紹介します♪

記憶のことを理解すると、日々の脳トレや知育に役立ちますよ!!

情動的な記憶とは

情動的な記憶とは、喜び・楽しさ・怒り・哀しみといった情動をともなった記憶です。

ショッキングな出来事、つまり情動を伴う出来事は、なかなか忘れることができませんよね?

情動を伴わない出来事よりも情動を伴う出来事のほうが記憶されやすいことが知られています。

情動的な記憶は、記憶されやすい


情動的な記憶の記銘(記憶すること)や想起(思い出すこと)には、

脳の扁桃体海馬という部分の相互作用が重要な役割を果たすと言われています。

情動的な記憶における扁桃体の役割

扁桃体を含む両側の側頭葉を破壊したサルの実験では、以下の様な症状が起こることが報告されています。

  • 精神盲(食べ物と食べ物ではないものの区別がつかなくなる)
  • 口唇傾向(周囲にあるものを手当たり次第に口にもっていき舐めたり噛んだりする)
  • 性行動の亢進
  • 情動反応の低下(恐れ反応を示さなくなる)

特に情動反応の低下は、近年の選択的な扁桃体の破壊実験により再確認されています。

ヒトでも扁桃体が情動的な評価(感覚刺激の生物学的価値評価)を行っていることが明らかにされつつあります。

つまり、「恐い」ものなのか、「喜ばしい」ものなのか、また「好き」なのか「嫌い」なのかも、評価しているということです。

脳に入力される感覚刺激をオンラインで評価していると言われています。

脳の扁桃体は、情動的な評価を行っている。

情動的な記憶における海馬体の役割

海馬体は、大脳皮質の活動が入力されます。

そして、その時のエピソードを再現するための各領域の活動の組み合わせに関する情報が一時的に蓄えられていると考えられています。

また、海馬は新しい記憶形成に必須であることもわかっています。

情動的な記憶と睡眠の関係

脳科学では、睡眠により記憶が定着すると言われています。

情動的な記憶も、睡眠によってさらに強まります。

情動的な記憶は、睡眠中の記憶増強プロセスがより働く


情動的な記憶は、睡眠後により強く思い出しやすくなり、長時間持続します。

特に、自分や家族の命が危険にさらされたような出来事の記憶は、過剰に記憶され、

PTSD(心的外傷後ストレス障害)の発症原因となることが知られています。

自動車事故をシミュレートした動画を課題として、当日の睡眠剥奪の影響を検討した研究結果

自動車事故をシミュレートした動画を記銘課題として、記銘した当日の睡眠剥奪の影響を検討した研究があります。

その研究によると、睡眠剥奪の有無は、その後の出来事を想起することに影響を与えませんが、情動の想起は睡眠の剥奪により主観的想起(恐怖度)および客観的想起(生理的反応)が減衰されました。

つまり、睡眠をとった場合は恐怖度がより高くなり、睡眠をとらない場合は恐怖度が低下するということです。

強いストレスと受けると、不眠症(急性ストレス性不眠)が高い頻度で発生すると言われていますが、これはPTSDの発症率を低下させる適応的戦略である可能性が示唆されています。

つまり、身体がわざと寝ないようにすることで、睡眠によって情動的な記憶が強まるのを防いでいるのではないかということです。

よって、意図的にトラウマになりうる出来事がおこった当日の睡眠をとらないことにより、PTSDの発症を予防できる可能性があると言われています。

まとめ

情動的な出来事は、記憶に残りやすく、さらに睡眠をとることで強まりまります。

感情をともなえばともなうほど記憶に残りやすいため、これをうまく応用して学習につなげていけると良いですね!特に「喜び」や「好き」の感情をうまく使って記憶を強化できたら、脳トレや知育、勉強に対する意欲も向上すると思います。

ぜひ参考にしてみてくださいね♪

コメント

  1. […] ▶ 情動的な記憶と、睡眠と記憶との関係 に関する記事はこちらから […]

  2. VermJeoms より:
  3. VermJeoms より:
  4. VermJeoms より:
タイトルとURLをコピーしました